2015年3月14日より、八王子オリンパスホールにて、モーニング娘。’15 の春ツアーがスタートした。
その物販では、恒例のDVDマガジンも販売されている。
今般、販売されたDVDマガジンは、Vol.67、68、69 の3本。
現場に出向かない方も、それぞれ通販での購入も可能だ。
DVDマガジンご入手の薦め
すでに多くの人が入手・視聴済みだとは思うが、中には、「物販というものは自分の参加の証として日替わり写真をコレクションするための場である」とか、「当日盛り上がるために、推しのTシャツとペンライトを補充するための場」とか定めていて、DVDマガジンやビジュアルブックはスルーしている人がいるかもしれない。
各人それぞれではあろうけれど、今般のDVDマガジン、とりわけVol.69 のエンディングは必見の価値があると思うので、ネタバレを回避しつつ、お薦めしないではいられない。
取捨されたシーンの一々が納得:Vol.67
Vol.67 は12期の4人を迎え、メンバー全員でイチゴ狩りやカレー造りに興じている様子を収めたもの。
フリーに遊んでいるメンバーの様子が醸す雰囲気は、伝説の椀子そば対決だったり、古民家まるごと一日借り切ってメンバーが自由に遊ぶ Vol.63 の系譜に連なるもので、予告編が公開された段階で、すでに「これが欲しかったんだよ」とネット上での評判も高い。
事実、イチゴ狩りの現場に到着するも、時間調整のため遊び始めるメンバーの姿がしっかり収められている。
「着いたばっかりでテンションもあがりませんよ」とボヤいていながら、次の瞬間には竹馬にちゃんと乗っかっている工藤遙さんだったり、譜久村さんが竹馬に苦戦して他のことには一切対処できない状態なのを良いことに、「油断しているあいだにフクちゃんに触る」と言いながら、譜久村さんを撫でていく鞘師さんだったり。
何より、こうしたロケ先での企画進行途上での「時間調整」部分が、しっかり本編DVDに収録されているという点で、モーニング娘。の魅力の一端がどこにあるかについて、一定の了解があることは明らかだ。
そう、「これが欲しかったんだよ」と。
ツアー密着 舞台裏DVD:Vol.68、69
Vol.68、69 は、2014年の秋ツアー「モーニング娘。’14 コンサートツアー秋 GIVE ME MORE LOVE~道重さゆみ卒業記念スペシャル~」の舞台裏に密着したもの。
Vol.68 はスタートの座間から、9/30、10/1 の武道館を経て、11/2 の周南(山口)での道重さん凱旋コンサートまで。Vol.69 は、続く広島から 11/26 の横浜アリーナまで。
モーニングのツアー舞台裏密着DVDといえば、そのあまりの幸せの風景に、観る者が当人比で3割ほど良い人になるという天使からの贈り物であり、従来世評も高い。しかし、今般のDマガは、私見ながら異例尽くしであるように思う。
違和感を覚える編集
まず、これまでの舞台裏密着系では、通常1本のDVDに内容が収められていた。もちろん「入りきらなかったあれこれを」という触れ込みで追加のDVDがツアー途中で発売されるのも恒例だった。しかし、今般は、いきなり同時発売で2本である。
さらには、舞台裏密着系のものは、そうではない企画ものよりも収録時間が長いのが一般的だった。しかし、今般はそれぞれ74分と69分であり、従来の舞台裏ものよりは短めになっている。これまので追加があった場合の追加分と比較しても、2本セットだとしても、やっぱり「短いな」という印象はぬぐえず、購入早々、どこかで追加があるんだろうと予測したほどだ。
また、舞台裏とはいえ、これまでのツアー密着ものであれば、回変わりのMCであったりセトリの一部であったりを紹介する部分にも一定の時間が割かれており、舞台裏というよりは、ツアーそのものの紹介といった色合いの濃い場面も多かった。
それが今般のDVDでは、紹介される回変わりのMCは極端に少なく(Vol.69 での、飯窪さんお誕生日のMC紹介くらいが、ようやくまともな長さで)部分部分の編集も細かく急だし、セトリの曲紹介も、従来に比べて、どことなく性急だ。
それに、これまでのツアー密着ものでは、譜久村さんのご当地ダジャレだったり、小田ちゃんのツアー日記だったり、工藤さんの持ち込み企画だったり、メンバー対決だったり、なんらかの通し企画があって、ツアー裏側のメンバーたちの楽しそうな幸せそうな様子が際立つ構成になってもいた。しかし、今般の Vol.68、69 では、そうした企画はない。
別れと寂しさを際立たせるかのような編集
確かに大阪公演の楽屋での、メンバーが楽しそうに大阪弁を競っているシーンや、まーちゃんにいきなり抱きつかれて驚く道重さんだったりなど、ある程度まとまった時間での楽しい幸せシーンは、そこここに散りばめられてはいる。加えて Vol.68 では、台風接近で中止となった静岡夜公演の模様も収められており、会場に集まっているファンに向けて涙ながらに拡声器で応答する道重さんの姿や、ファンの帰路を心配するまーちゃんの様子など、心に留めておくべきシーンも、しっかり押さえられてはいる。
しかし、上述のことも含め、全般的に、なんとなく性急で、なんとなく先を急ぐような、切り詰められた編集がなされているような印象であり、シーンのひとつひとつが慌ただしく流れていくかのようだ。
その上、やはり道重さんの卒業という雰囲気が全体を包んでおり、メンバーが涙するシーンが多い。ステージのMCでも、道重さんが言葉に詰まってしまって涙している場面も多く、卒業やどんどん時間が過ぎていくことについて道重さんにインタビューしているシーンなどもあり、なんだか全般的に、道重さんが卒業していってしまうということがDVD全体のトーンを重く決め込んでしまっているかのようだ。
ハロプロのDVDは、特に昨今、明確な意図に基づいて(そしてメンバーへの愛とファンへの信頼を基調にして)編集されている。上述のように、vol.67 が、意図して取捨したシーンを見事に収めているように、昨今のハロプロのDVDは、何が求められているか、メンバーたちが如何に愛らしいか、といった点に極めて自覚的だ。
だから、こうした性急さが見える編集も、重々しいトーンに偏重したかのようなシーンの取捨も、きっと何か意味があるはずだ。それは、Vol.69 のエンディングで明らかにされたように思う。
一気に反転するエンディングのエンディング
ネタバレはNGだと思うので詳述はしない。是非、みなさん、何らかの形でDVDを購入して確認して欲しい。
Vol.69 のラスト、リハーサル前の会場セッティングの様子まで見せてくれる11/26の横浜アリーナ公演の様子。(ネタバレしないと言いつつ)あのフクムラダッシュの別アングルからの映像や、終演後、会場スクリーンに映し出された、あの最後に道重さんが残される終幕映像を、バックステージでメンバーたちが眺めている場面までを見せてくれて、ツアー舞台裏密着そのものは終了し、最後に、後輩メンバーへの短い企画が挿入されている。
ツアー中の道重さんの姿がダイジェストで流れる左下に画面の4分の1ほどのワイプで後輩たちが順番に現われて企画趣旨に沿ったコメントをしていく短いインサート。
その後輩たちのコメント部分が終わった、ラストのラスト、エンディングのエンディング。これは、個人的には、過去のあらゆるDマガの中でも、最高中の最高の編集だと思う。
こうしたコラムなりお知らせなりで内容を伝えないのは、もしかしたらルール違反かもしれない。
しかし、ほんとうに短いシークエンスでもあり、どう書こうともネタバレ必至であるため、このようにしか書けない筆力を陳謝しつつも、このラストのラスト、悲しさやお別れといったモメントが強く印象づけられてきた、これまでの全体的なトーンが一気に反転し、うつむいていた眼差しが、途端に力強く前を向くような、そんなエンディングのエンディングだ。「眼が覚めるような」というのでは明らかに足りない、すばらしい一瞬だ。
エンディングのエンディングのシーンそのものは、何気ない普段のあたりまえの場面でしかない。
しかし、道重さんの卒業というこれまでの(DVDにとっての)外部的な文脈を踏まえ、性急さすら感じるような全体的な編集が伏在的な基調を準備し、そしてラストの後輩メンバーたちによるコメントが順番に道筋を付けていって、その上での、このラスト。
先に追加DVDの発売を予測したと述べたが、これは何が追加されようとも蛇足になるだろう。
構成の技に脱帽した次第だ。
流した涙の意味
このエンディングのエンディングで、ずっと我慢してきた私の涙腺は崩壊したわけだが、このことで、自分が流す涙がどういう涙なのか、改めて自覚することもできたようにも思う。
ひるがえって考えてみれば、道重さんの卒業にあたって、後輩のメンバーたちはみんな涙していた。だけではなく、道重さんの花道を見送るべく駆けつけたハローの他のグループのメンバーたちも、多くは、その後のブログなどで涙したことをお知らせしてくれている。
またBerryzとの共演であったりその活動停止にあたって、℃-ute の舞美ちゃんや なっきぃ は、ブログでもラジオでも、「目が溶けるかと思うほど」泣いたという。
果たして、この涙は悲しみの涙なのだろうか。
もちろん、悲しいということが含まれてはいるだろうし、卒業・活動停止というセレモニアルな場面であるからには感情だって昂ぶっているだろう。だけど、当人たちも言うとおり、もう二度と会えなくなるわけでもないし、残念な結果としての別れではなく、前向きな先を見据えての新しい旅立ちの初めの一歩でもある。この涙は、悲しみ一色のものであるはずはないとは、かねがね思ってはいたのだ。
それが、今般のモーニング娘。DVDマガジン Vol.69 のエンディングで、はっきりと知らされたと思う。
この涙は、人生一般のなかで最も光り輝く希有なる瞬間の、その眩しいばかりの輝きを共有できたということへの、その輝きが輝きであると理解できるだけの航路を併走でき、その眩しさを善きものとして共有できるだけの文脈を積み重ねることができたということへの、喜びの涙である。
それほど、今般のモーニング娘。DVDマガジン Vol.69 は、過去最高の編集でお届けされている。
是非、みなさん、ご入手せられんことを。
まことに、産まれてきた甲斐がある。
見ていない方には何が何だかわからない一文となっている点、重ねて陳謝しつつ、「ほほう、そんならひとつ、ポチっと注文してみるか」という方が一人でも現われますように。
コンサート会場に行かなくても、こちらで通販可能です。
モーニング娘。’15コンサートツアー春 ~ GRADATION ~ MORNING MUSUME。’14 DVD Magazine Vol.67
モーニング娘。’15コンサートツアー春 ~ GRADATION ~ MORNING MUSUME。’14 DVD Magazine Vol.68
モーニング娘。’15コンサートツアー春 ~ GRADATION ~ MORNING MUSUME。’14 DVD Magazine Vol.69
もう道重さんは見飽きました。
感動の押し売り
1<感動の押し売り・・
本当の感動がわからない君は買わなくてよし。
12期を迎えるにあたってのまーちゃんのひとり語り。大人になってて、
本当に見たい部分は、全然入ってなかったし、涙の理由も的外れ。もっと感動的だった内容が、あのコンサートの裏にはあったし、だからこそ、一部で伝説とまで言われてるのに。本当に道重ヲタなのか?この人
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この記事に貼られてるリンクのct100って何の意味?
否定は誰にでも出来る
子供でもバカにでも誰にでも簡単に出来る
肯定派は皆に向けて良い部分を説く※主
否定するだけのバカ※1
肯定派をバカにするだけのバカ※4
さて、どの行為がハロ愛を感じる?
バカをバカにしてるだけの俺が偉そうな事を言えた立場でもないが
俺はヒッシに長文で自分の感情を伝えようとしている主文に愛を感じるけどな
皆の感性が同じじゃない。感じ方は人それぞれ。
※4も批判するだけじゃなく自分の考えを寄稿してみたらいいよ
きっと誰かに批判されるだろうけどね
それでもどんなに不恰好な文章でも一所懸命書いた文章からは愛が伝わるもんだ
※1
的確に欠点を指摘したり改善点を提示することが出来てさえ煙たがられるだろうに、
只否定する事しか出来ないような人間の発言に説得力など有りはしないね。
まして興味を持っている人間が見るだろう記事に対してわざわざネガティブな書き込みを
しているのだから色々と勘繰られても仕方ないと思うよ。
対して※4のは個人の感想だからまだ許容範囲だと思うが、まず観ないことにはこの評価が
正しいかどうかも判別できない。
何より少しでも知ってもらおうと努力してくれている人の妨害している事は確かだ。
コメント欄もう承認制でいいですよ
※5
CaTegoryの「ct」だと思うよ
確かにVOL.69のラストは、泣きながら笑ってしまうというか、笑いながら泣いてしまうというか、素晴らしいラストでした。
アリーナの舞台裏だけを収めたドキュメントでDVDにして欲しい気持ちもある