世界を「愛」で埋め尽くそうぜ(つんく♂がハロプロ楽曲に仕込んだ「大作戦」)

ハロプロ男子校の放送が定着し、それでなくとも週末は聴くべき音声ファイルが多いのに、嬉しい悲鳴をあげているハロヲタも多いのではないでしょうか。ヲタ男子(?)たちの純然たるヲタトークが、どうしてこうも楽しいのか、いつのまにか更新を楽しみにしている嬉しい誤算にニヤついている視聴者も多いのではないでしょうか。

この「ハロプロ男子校(仮)」十四時間目2/3(2014年12月31日公開)の、海外展開についての部分(4:10ごろ)で、「つんく♂さんの目標は世界平和」という発言がありました。
ものすごく、ものすごく納得した・・・というか我が意を得た感じなので、この部分にすこし乗っかってみたいと思います。

Berryz工房バスツアー(2014年9月)でのこと

2014年9月に行われたバスツアー(トラベリーズ.com3)の締めくくりに開催された、握手会での印象を最初に。いきなりで申し訳ないけれど、ちゃんと話はつながってるつもり。

非常な余談ですが、この際の私のTwitterでのレポが、こちらにまとめられていたりします。
まとめてくれた人、ありがとう♪

ツアーラストの握手会終わりの情景

「ベリメンはヲタに媚びない」とも「心折られる」とも一部でささやかれるBerryz工房の握手会ですが(実際はそんなこと全然ないよ)、参加者の移動に先回りしてその到着を待っていたりなどして午前中からたくさんのイベントをこなし、それはそれはお疲れであろうツアーのラストで、握手会を開催してくれたメンバーたちは、とてもやさしかった。このバスツアーは、募集期間が活動停止の発表をまたいだということもあり、応募者全員が参加できる全当対応で、参加者は700人を超えたともカウントされていました。その700人もの人数に対しての握手は、特に急がされることもなく、むしろ個別の握手会以上にちゃんと話せた感じ(10秒前後はいられたかな?)で、しっかりと、しっかりとメンバーたちは握手をしてくれました。

ここで、お人形さんのような梨沙子さんに、今日も美人すぎる熊井ちゃんに、対面すると人生がヤバい雅ちゃんに、しっかりと手を握ってくれる茉麻に、もはや凶器といっても過言ではないニッコニコな笑顔の千奈美ちゃんに、不動のプロフェッショナルももちに、一生懸命にヲタの話を聴いてくれる佐紀ちゃんに、私がどんな醜態をさらしたかは、本筋と関係ないので割愛。

述べたように700人以上を対象に、2時間以上にわたって開催されたわけだから、自分が握手を終えても、バスに乗り込むこともできず、握手会場周りで時間待ちをすることに。その場に、三々五々、握手を終えた参加者たちが、まろび出てくるといった風景。
キモいオッサン(含む私)も、若くさわやかなイケメンも、おじいちゃんも(← マジでいるんですよ)、華やかな女性ファンも、誰もがみんな、どことなく幸せそうな微笑みを浮かべています。顔見知り同士でグループになる者も、いきなり携帯を取り出して何やら操作し始める者も、さまざまだったけれど、みんながみんな一様に、なんかホワホワとした緩い幸せ感に包まれ、ふわふわした感じで、所在なさげにウロウロしてる。

受け取った幸せな気持ち

そこで私は思います。
こんなに幸せな気持ちを抱えた無慮700人もの集団が世に放たれることは、きっと世の中を少し良くすると。きっと、きっと、この切なさ交じりの幸せな気持ちを、少しずつ世の中に返して行ければ、と本気で思います(なかなか実践できませんが)。

ちょっと世界を救ってくるわ

ちらっと世界を救ってくるわ

700人もの参加者と、2時間以上にわたっての握手会を終えたばかりだというのに、メンバーたちは、にこやかな笑みをたたえて参加者を送り出してくれました。先ごろお届けされた、このバスツアーの様子を収めたFCのDVDでは、お見送りの後、カメラに向かって雅ちゃんが「高いところから失礼しま~す♪」と言う様子も収められています。そう、最後のお見送りでは、通常のバスツアーのお見送りとちがって、メンバーが設えられた台の上で待機していて、バスの中の我々と同じ目線でお見送りしてくれたのです。

ツアーを終えて、参加者の心に刻まれた幸せな気持ち。
これは、可愛くて美しいものを見ることができた喜びだったり、自分が応援しているメンバーと間近に接することができた嬉しさだけによるものではないようにも思うのです。
イベントやライブに参加し、握手会に参加し、DVDを眺めて湧き出てくる、押し込めようとしても不可能な、この幸せな気持ちは、愛と平和のオーラを浴びたからじゃないかな、と。

どういうことか。

みやビームには情熱と愛がつまってる

みやビームには情熱と愛がつまってる

ハロプロの楽曲で詠いあげられているもの

ハロプロの楽曲は、アイドルが歌う「歌謡曲」の範疇を逸脱しているものが多いように思います。

年頃の思春期の、うら若き男女が、きゃっきゃうふふする青春を描く歌詞は思いのほか少ない。正しく、きゃっきゃうふふする情景を歌っていても「♪いつか私もママみたいな家族をもって」(『まじですかスカ!!』より)に典型的なように、そこで恋に落ちている二人を超えた、家族や、友人や、もっと広い人々のつながりを歌っている場合が多い。

そして、ものによっては、もはや恋愛はモチーフですらありません(※ 非常に念のため。恋愛をモチーフにした作詞を否定しているのでは、まったくありません)。

ハロプロの楽曲は、どれについても同じことは言えるのだけれど、ここでは(私にとって)イントロが響いてくるだけで泣けてくる、モーニングの「Happy大作戦」を取り上げたいと思います。

道重さんが選んだ「Happy大作戦」

「Happy大作戦」は、小田ちゃんのデビューでもある2013年の「Help me!!」のカップリング曲です。
田中れいなさんが卒業を迎えた2013年の春ツアー「ミチシゲイレブンSOUL」で高らかに歌い上げられ、「ミチシゲイレブンSOUL」を追ったDVDマガジンのエンディングでも、愛すべきメンバーたちのダイジェスト映像の背景で感動的に奏でられていたことが印象的な一曲です。

すばらしいYouTube動画をリンクしましたけど、他にも熱心なファンが制作したものと思われる、実に感動的な「Happy大作戦」の動画もありますので、探してみてください。

この「Happy大作戦」は、旋律も明るく前向きだし、「恋も、仕事も、勉強も、全部100%手は抜かない」し、時間は戻らないから「だから先へ進もう」という、すばらしすぎる歌詞であるだけではありません。
(私にとって)「Happy大作戦」は、道重さんが選んだ一曲でもあります。

2013年のお誕生日に、加入して10年にして初めて実施したソロ バスツアーのライブで、道重さんは、この曲を(自分で)選んで歌ってくれました。道重さんが大好きだという真野ちゃんの「My Days for You」で「支えてくれていてありがとう」と歌ってくれた後に、道重さんはソロライブのラストで、この曲を歌ってくれました。2014年の福岡~山口にかけて行われたお誕生日バスツアーでも、道重さんはこの曲を歌ってくれました。卒業をまもなくに控えて実施されたZepp TokyoでのラストFCイベントでも、道重さんは、この曲を選んで歌ってくれました。

たいへんな余談ですが、このラストFCイベントでは、道重さんはノドを痛めていて、一曲歌うたびに、後ろを向いてノドヌールスプレーをシュッシュしていました。
ラジオなどで、そのことを申し訳ないと言い、さんま師匠にも「おまえ、ファンに感謝せなあかんぞ」と言われていましたが、シュッシュするたび、小さく「けほっ」っと咳をする道重さんは、Zepp Tokyoに集ったファンたちにとって、またとないご褒美だったのでした。

そのたびに言っていました。道重さんはこの歌が大好きなんだと。「後輩や仲間たち」を育もうという、この曲を。一人じゃないことを忘れちゃならぬと、愛を信じようと歌う、この曲を。

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恋をして、仕事して

ハロプロの曲では、アイドルの曲なのに、歌謡曲なのに、恋をするだけじゃなく、「仕事して、歴史刻んだ地球」が歌われます。

モーニング娘。は歌います。この星は美しい、と。人生はすばらしい、と。そのまたじいちゃんに感謝がみなぎる、と。

Berryz工房は歌います。まっすぐに生きてきた、と。ライバルは弱気で後ろ向きな私なのだ、と。幸せをちょっとおすそわけしますわ、と。明日はもっと大好きだ、と。忘れない、と。

℃-uteは歌います。人間大好きだ、と。生きてるだけで最高だ、と。この星にはルールがあると、だからこそ慈しみ合うのだ、と。

考えてみれば、ハロプロのメンバーは、メンバーによっては十代にもならぬ頃から、自分の考え方が固まる前から、こうした、つんく♂さんのメッセージを歌い続けています。レコーディングや仮歌も含めて、公式なリリース前から、(自分の歌割が多くても少なくても)何度も歌い込み、ライブのステージで、それこそ繰り返し、何度も歌ってきました。
こうして高らかに詠いあげられる人間と世界への賛歌が、意識できない深いところに染み込んでいたとしても、不思議だとは思いません。
そんなメンバーたちから、愛と平和のオーラが放たれていることは、むしろ当たり前じゃありませんか?

道重さんが選んだ、道重さんが大好きだという曲を、先ほど挙げました。
道重さんは、そのビジュアルの強烈な可愛さや美しさ、真面目なコメントをしていても、よく見ると指をイジイジしていたりする隠しきれない可愛らしさ、そして後輩たちに背中で語ったモーニング愛と芯の強さこそ賞賛されます。けれど、ほんとうに素直で、健気で、そして愛にあふれた人であることは、たとえ一瞬の握手の現場で接しただけでも伝わります。道重さんが多くのヲタを引きつけたのは、決して、そのビジュアルだけによるものではありません(言うまでもないですよね)。
他のメンバーにしても、芸能界という大人の世界で小さい頃から揉まれているのに、同世代の友人たちに比べて、いろいろ制限も多いのに、どうして歪まずにいれるのだろうと思えるほど、時に年齢に比べて幼いとすら思えるほど、まっすぐです。

それもこれも、彼女たちが、小さい頃から、こんな楽曲を、繰り返し繰り返し歌い込んできたのだとするならば、幼い心と頭に、(意味がわからないうちから)こんな文言を叩き込んできたのだとすれば、彼女たちのような愛すべき、かつ、尊敬すべき表現者が育つのも、これまた、しごく納得できることです。

しれっと混じるつんく♂さん

しれっと混じるつんく♂さん

ハロプロ男子校で発言された、つんく♂さんは本気で世界の平和を願っているということ。
これは、つんく♂さんがハロプロのメンバーに託して歌う歌詞からも、明らかすぎることだと私は思うのです。

メンバーだけじゃなく、わずかなりとも私たちも

そして今日もどこかで、どこかのグループが、握手会を、ライブをしています。
今日もどこかで、ハロプロのメンバーは、身体的にも精神的にも厳しいだろうに、入れ代わり立ち代わりやってくる謎な大人たちの微妙な訴えに、その都度応答してくれて、ほんとうに疲れるだろうに、ファンのために握手をしてくれます。明日もどこかで、ハロプロのメンバーは、いろいろ辛いことも嫌なこともあるだろうに、いろんなことを飲み込んで、それでもステージの上で最高の笑顔を見せてくれます。汗でぐちゃぐちゃなのに、キラキラした笑顔を残して「来てくれて、ありがとう」と言ってくれます。
そして、多くの人が、そんなメンバーから、幸せな気持ちをもらって、家に帰ります。ほんの少しの心の余裕をもって。

私も、普段ならば声を荒らげかねない場面で、少しだけ、接する人にやさしくなれます。普段ならば投げ出しかねない面倒なお仕事も、後ろで待っている人がいるのだからと、頑張れます。
ハロプロのメンバーが握手してくれたから。

ええ、それは、冗談ではなく。

つんく♂さんの作戦進行中

世界平和は遠いけれど、ハロプロのイベントやステージからもらった、この幸せな気持ちを、少しづつでも、世の中に返していければと本気で思います。

すっかり策にはめられています。
つんく♂さんのメッセージによって、奇跡と言う他ないメンバーが育っていること。見事に育ちあげられたメンバーの魅力によって、上っ面の皮相な文言だけでなく、愛と平和オーラを込めて、ファンの心に幸せな気持ちが打ち込まれていること。幸せな気持ちをもらった一人一人のファンが、日常に戻った自分の持ち場で、少しづつ、ほんの少しづつだけど、自分の周囲を居心地良くすること。これが、少しづつ広がって世の中につながっていくこと。
私のこの文章を読んで、誰か一人でも「そうかも知れないな」と思ったら作戦成功です(笑)。
このように、つんく♂さんの世界平和作戦は、ちゃくちゃくと進行中のようです。

いっつもキモいことを書いて投稿していますが、今回も、ちっとも恥ずかしくありません!

(文=kogonil)

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“世界を「愛」で埋め尽くそうぜ(つんく♂がハロプロ楽曲に仕込んだ「大作戦」)” への6件のフィードバック

  1. avatar アライブ名無しさん より:

    非常にアツイ文章で、同意する点ばかりですが、中段「♪いつか私もママみたいな家族をもって」はまじですかスカですね。

  2. avatar kogonil より:

    ※1 さま

    おっしゃる通りです。
    ご指摘ありがとうございます。

  3. avatar アライブ名無しさん より:

    完全に同意だわ。ハロプロは世界を肯定する。

  4. avatar アライブ名無しさん より:

    思いました。

    「そうかも知れないな」

  5. avatar アライブ名無しさん より:

    ハロプロは情操教育に良いんじゃね?てなことを最近考えてたらこんな記事があがってた

  6. avatar アライブ名無しさん より:

    排他的なヲタがいなくなれば、皆が幸せになれるかも。

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