12月8日、下北沢の書店『B&B』イベントスペースにて、トークイベント「モーニング娘。’14 道重さゆみとは何だったのか。」が開催された。
パネリストは、男の墓場プロダクションの劔樹人氏、ライター・放送作家の相沢直氏、当Webニュースマガジン『エンタメアライブ』編集長の宮元望太郎の3人と、ライターのマコ知氏、”アイドル”のぱいぱいでか美氏、音楽レーベル”ハリエンタル”代表のハリエコウジ氏の6人。いま改めて道重さゆみについて、2時間半にわたって語り尽くした。会場キャパシティ50名のところ当日券も発行され、60名の来場者がひしめく中、トークセッションが開催された。
イベントは、まずは相沢直氏が作成し『TV Bros.』に掲載された「道重さゆみ年表」を元に、道重さゆみの半生と印象的なエピソードを振り返った。
続いて、横浜アリーナで行われた卒業コンサートを題材に「11.26、あの日に何があったのか」と題して、フクムラダッシュや道重スピーチなど、数々の名場面を徹底的に検証した。
イベントの最後には、総括として各出演者それぞれからイベントテーマに対するアンサー「道重さゆみとは、○○である」が発表された。
マコ知「道重さゆみとは実の娘。である」
かつて「安倍なつみと書いてモーニング娘。と読む」と言われてたが、「モーニング娘。と書いて道重さゆみと読む」と解釈。
初期のインタビューで道重が『愛あらばIt’s All Right』が好きで、ご先祖様に感謝、みんなにありがとうと言ってたことから、つまり自分の娘でもあると読み解いた。
ハリエコウジ「道重さゆみとは『好き』という力である」
モーニング娘。が好き、と言って加入した道重さゆみ。他にも小倉優子さんやPerfumeなど、色々なものをも「好き」と公言してはばからない。好きなものを好きと言い、それを取り込んでいくのが原動力ではないかという理論を展開。
ぱいぱいでか美「道重さゆみとは生き様である」
自分の人生を開拓していく姿を常にダイレクトに伝え、それが道重さゆみを好きな人にも派生していってたことを指摘し、後輩の9人もそうした姿勢を見てきたからこそ、今回の「フクムラダッシュ」もあったと解説。
劔樹人「道重さゆみとは人生賛歌である」
このように常に生き様を見せてくれる、他ではありえない存在であることを強調し、劔氏の知り合いのバンドのエピソードを紹介。そのバンドは女性ボーカルのため、客層は中年男性が主体だったため、初のワンマンライブでもそうした「おじさん」世代が中心となった。そのため、初のワンマンライブの記念写真の公開を見合わせた。劔氏は「さゆだったらちゃんと感謝してその写真を使ったはず」と喝破し、「道重さんならどうするか」と常に人生における学びと気付きの対象であると語った。
宮元望太郎「道重さゆみとはアイドル界のレオナルド・ダ・ヴィンチである」
ダ・ヴィンチはかの有名な『モナ・リザ』で知られるが、美術だけでなく建築、天文学、幾何学、解剖学、哲学など全てにおいて万能な巨匠だった。道重さゆみも、その可愛さ、ラジオやバラエティーでの振る舞い、しゃべりなどアイドルとして求められる全ての能力において万能の天才だった。ただひとつ、歌に関しては今ひとつだったが、実はダ・ヴィンチも色彩センスや語学など、どうしても苦手な分野が存在した。
そしてダ・ヴィンチが中心的役割を果たした文化運動「ルネッサンス」とは、古典ローマの全盛期を復興しようとする運動だった。これはまさに、「全盛期は一度だけとは限らない」として後輩に「あの景色」を見せるべく、二度目の黄金期を到来させようとする道重さゆみの運動と合致する。
相沢直「道重さゆみとは『信じる〜ことにするわ〜♪』である」
相沢氏は、道重が最後のステージで歌った『赤いフリージア』の歌詞を引用して解説した。「信じる」とか「信じてよう」ではなく「信じることにする」であることがポイント。道重さゆみは、加入した時から「道重さゆみになる」と、すなわち信じた自分になると決めていた、と指摘。
メロンヲタである自分として、メロン記念日の解散発表時に「死ぬまでメロンヲタであろう」と決意した相沢氏。いつまでも「さゆロス」と言っていたら、道重さゆみが復帰できないと指摘し、道重が後を託した現メンバー、新しいメンバーを応援していくべき、と提言してイベントを締めくくった。
レポ有難う御座居ました。
参加者の熱さが良く伝わりました。
東京のイベントには参加出来無い地方民には嬉しい限りです。
「道重さゆみ」には語りたくなってしまう物がありますよね。
そしてきっと道重さんもこの記事を読んでいると思いますw
宮元さんの「道重さゆみとはアイドル界のレオナルド・ダ・ヴィンチである」は大仰すぎるにしても、なかなか上手いこと言ってますね。
ただ、残念ながら勢力図を書き換えるには至ってないんですよねダヴィンチとはちがい。
もっとも、それはプロモーションが精力的とはあまり言えないアップフロントの問題でもありますが。
また、私が感じる道重さゆみの一番の特徴は、ただひたすらにモーニング娘。を、それも過去のどこかではなく常に今現在のモーニング娘。を愛し誇り続けた事なのですが、それを一言で言い表してくれる人がいたら、と言ったところでしょうか。
まだまだ続くモーニング娘。のストーリーに乗っかっていくのがヲタの幸せだろうが