本日9月24日配信のハロステにおいて、冒頭でスマイレージからの重大発表がなされた。
初期メンバーである和田彩花、福田花音がやや沈痛な面持ちで語ったところによれば、スマイレージの増員(ハロプロ研修生からのメンバー追加)と、それに伴うグループ名の改名が予定されているとのことだった。青天の霹靂ともいえる発表内容に、衝撃を隠しきれない二期メンバー。勝田里奈をはじめとして、中西香菜、田村芽実が涙を浮かべる。
スマイレージの光と影
スマイレージは、ハロプロの中でも特異なグループだ。いや、ハロプロにはそれほど多くのグループはないので、どのグループも特殊で個性的だが、スマイレージが特異な点の一つは、モーニング娘。以外の現存するグループの中で唯一「増員が可能であるグループである」という点だ。(※1)
スマイレージは、当時のハロプロエッグから、選りすぐりの精鋭を4人集めて鳴り物入りで結成された虎の子のグループだった。結成後はインディーズでも今まで長く歌い継がれる良曲を提供し続け、さらにはレコード大賞最優秀新人賞まで受賞させることに成功した。しかしその後、ファンとの交流を巡るゴタゴタ(噂レベルの話だが、少なからぬダメージはあった)や、4人いたメンバーが2人辞めることにより、存続の危機に立たされてしまった。
そこで事務所が取った方策が、ハロプロエッグおよび一般オーディションからの「サブメンバーの採用」だった。
しかしいずれにせよ、この不可抗力的な増員劇によって、スマイレージは、Berryz工房や℃-uteと違い、「いざとなればメンバーが増やせるグループ」という可能性を持ったグループとなった。
そこで今回の増員劇だ。
増員の意味とその影響
この増員劇を、企業体としてのアップフロントグループの中での位置づけから考えてみよう。ハロプロでもっとも成功しているグループは何かと問われれば、まず間違いなくモーニング娘。だろう。キッズオーディションに始まる、モーニング娘。以降のプロジェクトは、全てモーニング娘。の成功をモデルとしてローンチされたものであろうことは想像に難くない。
企業にとって価値のある行動は、永続的に利益を出し続けながら存続し続ける活動である。この観点に立つと、自らを否定しながら新陳代謝を繰り返し、新しく生まれ変わり続けるモーニング娘。は、生まれ変わりによる永遠の命を体現した存在である。
Berryz工房(キッズオーディション)も、当初はそれを意識して始まったプロジェクトだった。当時、プロデューサーのつんく♂はこんなコメントを残している。
『Berryz工房』(ベリーズこうぼう)誕生について
2004/01/15この度、ハロー!プロジェクト・キッズ15人の中から、
プロデューサー判断で選んだ 8人(清水、石村、熊井、須藤、菅谷、夏焼、徳永、嗣永)を
スターティングメンバーとし、 “新ボーカルグループ” 『Berryz工房』を誕生させます。今回選ばれた8人は、あくまで「スターティングメンバー」です。
ハロー!プロジェクト・キッズでは常に学校を最優先にしているので、
各々、それに対する取り組み方により、番組やコンサート等の出演に関し、
メンバー交代や8人というその人数自体が変わることもあります。
しかし、その後どういった事情によるものかはわからないが、Berryz工房の増員はついぞされることはなく、オーディション合格者の中からは新たに℃-uteというグループが結成された。
かといって、Berryz工房にメンバーの増員をしたからといって、うまくいった(延命に成功していた)可能性と失敗していた可能性は半々と言ったところだろう。グループの人員構成の変更というのは、それほどに博打だ。
スマイレージの前回の増員は、主要メンバーの脱退によって人数が減り、存続の危機にさらされたことがきっかけだった。となると今回も、主要メンバー、すなわちこの決定を「スタッフに提案した」と話す1期メンバーの卒業が検討されている可能性はゼロではない。実際に、映像の中でも、和田が「私達がいなくなった後に」という言葉を口にしている。
メンバーの増減には、グループにもそのファンにも多大なストレスが発生するが、その新陳代謝は長期的には間違いなくプラスに働く。それはモーニング娘。が16年経ってもいまだに新鮮な魅力と人気を獲得していることからも確かだ。
改名によるメリットとデメリット
しかし、同時に発表された改名については、どうも首を傾げざるをえない。
なぜなら、メンバー増員とグループ改名というのは、どちらも大きな変化でありながらその意味は全く正反対に作用するものだからだ。
モーニング娘。が、メンバーを増減させながらも、グループとしてひとつの形と人気を保っていられるのは、人員構成が変わっても、「モーニング娘。」という看板が常に掲げられているからである。これは、選手が引退しても10年、20年と応援を続けられるスポーツチームにも似た構造だ。リリースしてきた曲と、これまでの先輩後輩の関係性が、タペストリーとなってファンの愛着と物語性を生む。
対して、グループ名の変更というのは、これまでの蓄積をリセットする作用がある。愛着と物語性とに真っ向から対立する施策だ。メンバーも変わる、グループ名も変わるでは、同一性が保持できない。グループに対する思い入れを受け止める”箱”になれないのだ。もちろん既存メンバーについたファンは改名後も付いてくるだろうが、グループのファンとしての結束は弱まってしまうおそれがある。
この原稿を書いている途中で、「改名の理由は事務所による商標登録のし忘れ説」という情報が入ってきた。
商標データベースで確認してみると、確かに「ハロー!プロジェクト」や「モーニング娘。」はアップフロントが商標登録をしているが、「スマイレージ」は4年前(スマイレージのデビュー後だ)に、別の会社が登録している。
このことが今になって社内で発覚したのか、商標を保有している会社から使用料の請求でもあったのか、事情は不明だ。ただひとつ言えるのは、「スマイレージという名称は他社が所有している商標である」ということだ。
メンバーたちの意思は
動画の中で、増員の理由については和田の口から
・武道館という目標を達成したが、もっと進化していきたいから
・二期メンバーが、初期メンバーがいなくなった後の不安を口にしていたから
と明確な理由が述べられ、
「増員がいいんじゃないかなということで、私達2人からスタッフさんに提案して、スタッフさんと一生懸命色々考えて、色々なことを考えていただいたり、私達も考えて増員することを決意しました。」
と説明された。
それに対して改名については
「スマイレージっていうものが日本武道館をやってまずひとつ区切りが付いて、そこから新しい3期メンバーを迎えて、そして、改名をしてそこから第二章がスタートするということで」
という曖昧な説明で、今ひとつ要領を得ない。どういう理由かも誰の発案かも不明なままだ。日本武道館で公演をしたからといって、改名しなければならない理由も、第二章をスタートさせるために改名するだけの納得できる理由もそこにはない。こうなると、先述の商標登録問題がかなり説得力をもって浮上してくるのも仕方ないだろう。何せ、商標が他企業に占有されていることは動かしようのない事実なのだから。
私は、増員については初期メンバーの2人の意向がそれなりに反映されたものだと思っている。もちろん、2人が最初から「増員を」と提案したわけではないだろうが、20歳を迎え、Berryz工房の活動停止を目にし、今後のキャリアを考えた際に、卒業後のことを考えてスタッフに相談をした可能性は大いに有り得る。そこから話の流れで増員、という結論に達したのだろう。
しかし改名については、する理由がないのだ。グループ名は公募するとのことだが、今の状況では「スマイレージ」やそれに類する名前が多数集まることは想像に難くない。
改名に関して、福田花音が「わたしたちもそれなりにかなりの覚悟があって決断したということをわかってください」と説明している以上、ファンとしては沈黙せざるを得ない。もしもやはり商標関連でこのような自体になってしまったとしたら、事務所は新グループ名発表までに商標の譲渡交渉などをして「スマイレージ」の名前を取り戻すしかないのではないか。
マネジメント側が自らの過失で、メンバーを批判の矢面に立たせたり、ファンがメンバーに悲しい思いをさせたりするようなことは、あってはならないのだ。
ハロ系には珍しくセンスを感じるグループ名なだけに残念です。
たとえ公募でも、「スマイレージ」からの改名にメリットが生まれるほどの名前が集まるとは正直思えません。
仮にあったとしてもその名前は選ばれないでしょうが・・・・・・
余談ですが、増員を経験してるのはスマイレージだけではなく、確か℃-uteも一応最初に増員されてますよ…(;^ω^)
スマイレージ名既に存在その問題を引きずっているのは会社の失策、あったとしてもメジャーではないので先方と交渉なり良い方向で解決してほしい。今のままだとみんなメンバーの意向のように悪い印象を与える。フアンにとって会社以上に各グループ愛すごいからね。
>そそこで事務所が取った方策が、ハロプロエッグからの「サブメンバーの採用」だった。
違う
一般も含めた通常の新メンバーオーデでエッグ2一般3合格
合格発表時に「サブメンバーとして」と条件追加
だったと思う
確かにな〜。毎度相変わらずの考えるな感じろ的な突然のお知らせの内容だったと思う。
おれも増員のオフィシャルな理由説明はまあ納得できたけど、改名については全く理解出来なかった。
一般社会ならあんな支離滅裂で意味不明な答弁通らないもん、改名に関しては。
芸能界だしアイドルの世界のことだから一般常識振りかざしても、無意味なことは重々承知しているけど、やっぱりあの説明では納得はできないよ。
真相はまろが10年後くらいに暴露本だしてくれるまで、わからないんだろうなぁ。
新名称の一般公募の条件が定かではないが
大多数のファンの気持ちは現名称存続でしょう
ただ2期メンバー加入時の拒否反応があったことを思えば
初期メンバーが辞めて2期3期以降のメンバーとなったとき
必ず偽スマというアンチ活動が活発化することが予測できます
そこで先手を打って改名公募を行い大多数の名称存続の意見を得て
2期3期のスマ名称継続使用の信認を得ることを目論んだのではないでしょうか
最終的には末尾にバージョン番号的に数文字追加して
スマイレージ〇〇程度の改名で落ち着くことを希望します
そもそもの話なんだけど
テラダはスマをきちんとプロデュースしようって気が
最初から無かったんじゃないのかなあ
今回の騒動で他グループとの温度差が一層際立って見えた
初期メン2人が辞めたのもそれが理由の1つな気がしてならんし
あやちょにあんな顔させちゃ駄目だろ
商標の話はちょっと違うんじゃないかな
商標には分野があって分野が違えば問題ないだろう
#商標をとってないのは問題だが
問題は何故このタイミングなのかだ
増員に関してはオーデションをする余裕もなく研修生からの追加になっていて、発表日も決まっている
ところが改名に関してはスケジュールが全然出てこない
1期の2人が言い出したのは増員だけで、研修生からの追加と改名はスタッフ側からの提案だろう
この温度差はいったい何なんだ?
案外、増員は事務所サイドで、改名が初期メンバーからの提案なんじゃないかとも思う。
増員に関しては、Berryzの枠の明渡し同様、研修生の行き場の確保で、
改名に関しては、初期スマとの完全なる決別宣言ではないだろうか?
武道館公演でも客席に居たゆうかりんにゆうかりんコールが起きたとか!?
今だ初期スマ、特に前田憂佳の影を追っている人がたくさんいる現状を、
この時まざまざと見せつけられ、初期メンバー2人で本気での決別を決めたとも考えられる。
武道館の後に、和田は前田と、福田は小川とプライベートで会っていた!
その時、やめた2人にこの考えを話して、了承を得たのかもしれない。
実際は、どうにしろ、改名は誰もが予想しなかったこと!
そうした斜め上からの発想は、結果はどうあれ必要だと思う。
先の見える未来ではなく、誰もが予想できなかった未来への扉が開かれた瞬間かもしれないのだから!!
前田の影を追ってる人間はもうスマイレージファンじゃないと思うよ
悪い言い方かもしれんがそういう人間は今はただのスマイレージのアンチになってるかと
それにしても今回の件のスケジュールが急すぎますな、何をそんなに急ぐ必要があるのか
明日決まるモーニング娘。’14の12期メンバーオーディションに関係あるんですかね
余程研修生として囲い込んでおきたい人材が多くて現在の研修生を減らす必要が出てきたとか
※10さん
どうしてそこまで執拗に前田と前田が好きな連中のことを毛嫌いするの?
前田がいた1期のスマも好きで、引き続き2期が加入してからのスマも好きで応援しているファンもいるでしょうに。
別に前田のファンだった人間がみんな2期メンや今のスマイレージを否定しているわけじゃないと思うよ。
2ちゃんねるやまとめサイトのコメント欄の過激な対立をあおる変な意見に毒されすぎなんじゃないでしょうか。
ゆうかりんの名前を出したら即アンチというのは、ちょっと心象悪いと思いますよ。
今回のタイトル件と直接関係ないことで横やり挟んで申し訳ないです。
アライブ管理人さんの方でこのコメが原因で荒れると判断した場合はお手数ですが、このコメの削除の方
よろしくお願い致します。
改名に賛成か反対かは「スマイレージ」以前にメジャーデビューしていた「しゅごキャラエッグ」に対する認識の違いによって大きく変わる
事実、和田・福田・前田は「しゅごキャラエッグ」ですでにメジャーデビューしていて、「スマイレージ」結成後も4ヶ月間「しゅごキャラエッグ」と兼任していた
だから「スマイレージ」は「しゅごキャラエッグ」の事実上の後継ユニットで、増減員を行い、ユニットのコンセプトも変わったので改名したとも言える
ここでのコンセプトの変更はもちろん「企画物→恒久ユニット」の変更です
その考え方に立つならば、今回増員してコンセプトも変わるので、改名してもいいかなとも思います
今回のコンセプトの変更は「増減員を繰り返すユニットへの変更」です
つまり、今後はどんどんメンバーを追加するし、時期が来たら卒業してもらうぞ、ということです
一方「しゅごキャラエッグ」を知らない、あるいは認めない人は「スマイレージ」がゼロから作ったオリジナルだと思っているので、改名には反対でしょう
僕は「スマイレージ」は「しゅごキャラエッグ」の後継だと思っています、なぜかといえば和田・福田・前田の3人はつんくさんによって選ばれていないからです
え?っと思うかもしれませんが本当です、「しゅごキャラエッグ」を選んだのはつんくさんではなくポニーキャニオンです、つんくさんはあとから追認しただけです。結成時はもちろん、今日でも「スマイレージ」はポニーキャニオンの影響を受けています
いずれにしても今回は前回とはまるで違う、「スマイレージ」のイメージを大きく変えるような変革です。
名前を変えてもいいんじゃないでしょうか?「こんなのスマイレージじゃない!!」といわれたら「そうです、スマイレージじゃありません」と答えましょう。
スマイレージの増員だという話に終始してるから改名の謎が見えないんだと思います
スマイレージの土台だけを残した実質の研修生新ユニット構想なのでは?
なぜ全く新しいものを作らない?といぶかしがる人もいるのでしょうが
そんなものを作るより痛みもコストも伴わずに済むって話なんだと思いますよ
それが戦略として合ってるかは見もせず私は結論つけるつもりもないですが
※8
>商標には分野があって分野が違えば問題ないだろう
残念ながらDVD・VIDEOの分野でかぶってます…
※9さんの増員=事務所、改名=初期メンバーってのが正解のような気がする。
ひとつ意見が違うのは、初期メンバーは初期の色を消すために決別の意思を示したのではなく
初期の色をこれ以上変えないために封印したという方向では、と思う。
それにしても宮元氏のこの記事の考察と文章は素晴らしい。
今だから言える事だけど、3期加入と再スタートはこの上なく上手く行きましたね。