『「ぷっ」すま』アイドルダンス部で再認識した、モーニング娘。と『One・Two・Three』という楽曲の卓越性

先日、ユースケ・サンタマリアとSMAP草彅剛がMCを務めるバラエティ番組『「ぷっ」すま』(テレ朝系)に、モーニング娘。’14が出演した。(佐藤優樹のみ欠席)
この番組は、MCの2人が毎回ゲストと一緒に、いろんな対決で競い合うというコンセプトになっており、これまでにもモーニング娘。は「激辛部」などに出演してきた。

今回は、ユースケ・サンタマリアの持ち込み企画ということで、「アイドルダンス部 第一回」と称し、彅スケ+3人の芸人でモーニング娘。’14のフォーメーションダンスを踊る、という内容だった。

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「アイドルダンス部」企画の良かった点

1.楽しそう

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この番組の良かった点として、まず「激辛部」のように下手にユースケと草彅剛の対決形式にするのではなく、単純にダンスを楽しく踊ることにフォーカスした点があげられる。これが番組の楽しい「絵」作り作用している。にそれもそのはず、今や芸能界でも一二を争うほどの布教系モーヲタと化したユースケ・サンタマリアが、モーヲタの精神性のまま、ゲストにモーニング娘。’14を呼んでそこに混じって踊っているのだから、楽しくないはずがない。課題曲に選ばれた『One・Two・Three』は、ユースケがモーニング娘。にハマるきっかけとなった曲だ。

2.メンバー割の采配

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番組では、曲を4つに分け、一番難易度の高いイントロ~Aメロを草彅剛に、そこそこ難しい中間部分を狩野英孝に、一番美味しいサビの部分をユースケに、最後をアンガールズ田中に、と割り振っていた。このユースケ・サンタマリアによる采配も良かった。最初の一番難しい部分を、国民的男性アイドルグループであり、芸歴26年のダンス経験がある草彅剛に担当させ「難しいな!」と苦戦する様子を見せることによって、普段、鞘師を始めメンバー達が涼しい顔をして踊っているダンスが、フォーメーションの妙のみではなく、単体としてもレベルの高いことをやっているらしい、と視聴者に伝えられる。
そしてバラエティ的には、みんながそれなりにほどほどに踊れて終わってしまっては寂しいところを、最後の大杉先生ことアンガ田中のパペットマンのような奇っ怪なダンスで笑いのうちに締める。

3.ゲーム形式

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さらには、「全員でリレーをして5ミス以内ならクリア」という課題の設定も素晴らしい。メンバー中にある程度落伍者が出てもなんとかカバーできるし、音ゲーのような達成要素があり、ゲーム性も申し分なく、視聴者を飽きさせない。
そしてこの形式の素晴らしいところは、課題に挑戦し続ける限り、現モーニング娘。のキラーチューンである『One・Two・Three』がTV番組で合法的に流れ続けるという点にある!

One・Two・Threeという楽曲の持つ力

『One・Two・Three』は、モーニング娘。の記念すべき50枚目のシングルであり、現在のモーニング娘。’14が標榜するEDM&フォーメーションダンス路線に大きく舵を切ったエポックとなる曲である。前作の『恋愛ハンター』から、すでにダブ・ステップ風の特徴的な低音ベースが入っていたが、本作ではそれが完全に開花してポスト・ダブステップ風の音作りになっている。

しかしこの曲の真価は、単にリズムトラックが流行りのEDMのスタイル、という表層的な部分にあるのではない。つんく♂ワークスの特徴の一つである、印象的な歌メロがこの曲ではドラマチックな展開で最大限に生かされている。歌詞も、単純な恋愛ソングでもないが地球賛歌でも人生訓でもなく、実に都会的でクール。そして振付も真似出来そうでなかなか出来ない、でも真似したくなる格好良さ、かつ『One・Two・Three』という曲名とマッチした印象的なハンドサインがあり、とにかく楽曲を構成する各要素のバランスが異様に高い。

正直言うと、これまでのモーニング娘。のリリース曲の中には「ちょっと聞き飽きたかな?」という曲もあるが、『One・two・three』はおそらく今後どれだけ聞いてもきっと飽きないだろう。毎回耳にするたびに、常に色褪せない新鮮な感動に包まれる。

One・Two・Threeが初披露された瞬間。ここから現在に至る快進撃が始まった。
単純なセールスでは比ぶべくもないが、楽曲の持つパワーと歴史上の重要度ではこの曲は唯一『LOVEマシーン』と同列に論ずるにたる曲だと思う。

布教したくなる中毒性

そしてこの、楽曲を含めたモーニング娘。の「かっこよさ」や魅力に気づくと、人に薦めたくなるんである。「このカッコよさ、可愛さをどうして皆知らずに過ごしているんだ!」という謎のモチベーションが頭をもたげてくる。思えばこのサイトもそうした「布教」がモチベーションになっているが、芸能界でも松岡茉優やマツコ・デラックス、柳原可奈子、そしてユースケサンタマリアのように、各自のポジションでモーニング娘。およびハロプロの布教に尽力してくれている「我が軍」が複数いる。
今回の『「ぷっ」すま』アイドルダンス部企画は、まさにユースケにしか出来ない最大の布教計画であり、Twitter等の反応を見る限り、その目論見はかなり高いレベルで成功したと言っていいだろう。早晩、「第2回」が企画されることを願ってやまない。

(文=宮元 望太郎)

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“『「ぷっ」すま』アイドルダンス部で再認識した、モーニング娘。と『One・Two・Three』という楽曲の卓越性” への3件のフィードバック

  1. avatar アライブ名無しさん より:

    いつも楽しみに拝見しております!

    ユースケ氏が全ファン垂涎の鞘師ポジションで
    嬉しそうに振りコピしている姿は、
    同じヲタとして羨ましく微笑ましく感じました。
    好きなものを番組で紹介してくれるスタンスが
    まったく押し付けがましくならないのは、
    彼のキャラクターのおかげでしょうか。
    とても好感が持てます。
    また、メンバーも何百回と踊りこんでいるため
    MVのダンスが稚拙に見えてきてしまうほどに
    現在のダンスが完成されていて、見ていて快感でした。
    (できれば、少しほっそり大人びた今の鈴木香音バージョンで
    録りなおしてくれないかな)

    愛の種からゆるゆるとモーヲタしている
    オリメン世代女ヲタですが、
    ガールズアワードで初披露された123の衝撃は
    宮元さんがおっしゃるようにLOVEマシーン発表時のそれに
    劣らないものがありましたね。
    あの場で123を初披露、という事務所のチョイス、
    こればっかりはGJと言わざるを得ませんでした。

    >毎回耳にするたびに、常に色褪せない新鮮な感動に包まれる。
    こちらも同感です。
    ランダム再生で123がかかった時の高揚感といったら、
    2年前からまったく色褪せていません。

  2. avatar アライブ名無しさん より:

    正直最初は摩天楼ショーの方がいいだろと思ってたけど、one two threeのイントロがかかると毎回歓声があがるのを聞いてこの曲の持つ意味がわかった

  3. avatar アライブ名無しさん より:

    自分も今回の選曲がユースケさんによる娘の宣伝だなと感じました。
    新曲でもなくダンスが話題になったヘルミーでもなく、自信が嵌るきっかけとなった曲
    単にOne・Two・Threeが一番好きだからの可能性もありますが、時間がたった今その選択の可能性より楽曲の良さを信じて自分も嵌ったから皆も気に入るだろうの気持ちでこの曲なんだろうなと。

    実はOne・Two・Threeは「この曲モ-娘だったんだ」と言う人結構いるんですよね
    番組を使ってあんなに何度も流してくれたら、知らなかった人もどっかで耳にした人も曲の良さまで含めて覚えてくれたでしょう。
    ユースケさんありがとうの言葉しかありません。

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