田中れいなには失望した、しかし… 来るか?”ガールズバンド戦国時代”!

前のページ 1 2

スポンサーリンク

田中れいなには失望した

さて、我らがハロプロ卒業生、アップフロントのLovendoЯなんですが、正直言って筆者はこのプロジェクトにほとんど期待していませんでした。特にフロントマンの田中れいなには。いえ、最初はどんなバンドになるのか、どんな音を出すのかワクワクしていたので、「失望した」といったほうが正確かもしれません。

失望1 ロックをやるつもりはありません

ブログでの発言より。

あ 私ロックポーズしてますが ロックに染まろうとは思ってません
バンド=ロックなイメージなのか
よくLoVendoЯに対するコメントで
もっとロックが見たい!とか
もっとロック強くした方がいい!とかっての見るけど

なんで?(°Д°)
って思っちゃいました(・・)

れーなロック目指します!!!って言ってないし
LoVendoЯはロック色に染まるのではなくれーな色に染めます(///∇///)
れーな色がなんなのかは分かりませんが(笑)

れーな色に染めちゃうぞ(///∇///)|田中れいなオフィシャルブログ「田中れいなのおつかれいなー」Powered by Ameba

失望2 歌って踊って可愛くキラキラしたグループにしたい

れーなは カッコイイ・激しいだけじゃなく
歌って踊ってかわいくキラキラしたグループにしたい
・・・って思っとぉのれーなだけかもしれんけん どぉなるか分からんけど(笑)”

uflicks
(振付をもう一人のボーカルに指導して踊らせ始めた)

失望3 会社の言うことは絶対

ニコ生の西川貴教ホストの番組『イエノミ』での一連の発言より。

西川「これさー、こういう音楽やろうよみたいなのって、誰が決めてるの?」
田中「会社のえらい方
西川「ねー、ちゃんとやろうよ。俺、これじゃないと思う、ラベンダーで求めてる音楽って。
なんか、吉田拓郎さんとかのカバーとか、泉谷しげるさんの曲とか、いや、そこは求めてない気がする、じゃない?みんなどうなのかな率直に」
西川「俺思うに、そこって大人が思うバンドだし、って思うけど。なんか、それだと、なんか、もったいない気するけどなー。
メンバーどうなの?みんなもうちょっと、せっかくやるんだったらこんなことやりたいみたいなのあるでしょ?もっと弾きたいでしょ?結構がっつりいくとか」
魚住「そうですねー、うーん」
田中「いいよね?今のままで、ね?会社の方の言うことは絶対!
魚住「あ、そうですね」
西川「ねーねー、違うと思うよそれ。なんで?お前どうしたの?え?俺だいぶイメージ違ってた」
西川「フォークをロックにしたらどうみたいな、50以上の人が発想するようなことを誰もついてこないようなことを、
なんでやろうとしてんのかって思ってたんですけど、あ、そうだったんだ、あんまり、私からこんなことやりたいみたいな感じよりは…」
田中「いや、めっちゃありますよ。10年間それやって失敗しちゃったんで。やりすぎて学んでから今があるんですよ、れいな
西川「みんなが求めてるのは、ガツガツ私は私だからっていう田中れいなでいてほしいっていう気持ちだと思うけどなあ」

この3つ目の失望は特に大きくて、他のメンバーを「ねえこのままでいいよね?会社の言うことは絶対」と口封じにかかる始末。

最初は、れいなももちろんロックをやっていくつもりだったはずです。寺田恵子さんと会って「ロックだなと思いました!」とか、ことあるごとにロックを口にしてましたし。ただ、突然「ロックをやるつもりはない」と言い出したのは、本人の音楽的嗜好(ゴールデンボンバー等)もありますけど、結局怖くなった、というのが実際のところなんじゃないかと伺えます。

新しいことを初めるのは、いつでも不安が伴います。知らない事とか始めると、超不安な顔するもんです。そこで踏み出せば、新しい成功が待っているかもしれませんけど、根っからの社畜であるれいなは、変化が怖くなってしまった。そこで立ち止まった時にすがるのは、やはり「過去の成功体験」です。これはまさに先日の記事で書いた「加護亜依の過去の成功体験プロジェクトと同じ構図です。

でも、すでに終わってしまった加護亜依と違って、田中れいなはまだこれからの人だった。筆者としては、そこで安易に過去に逃げて、すでに自分に合わなくなっているアイドル路線に拘泥してほしくなかったのです。

特に「歌って踊って可愛くキラキラしたグループにしたい」は決定的に筆者の気持ちを萎えさせました。それって、要するにモーニング娘。じゃないのか? モーニング娘。でやっていたことを、モーニング娘。じゃないところでやったってうまくいくはずもないし、ファンもそれを求めているはずもない。

『イエノミ』でれいなはこんな発言をしていました。

西川「内側にあるほんとの田中れいなを出すと絶対いけると思うのに」
田中「今来てくれようお客さんっていうのは…」
西川「あ、そうだ、アイドルやめちゃえばいいんだ」
田中「やめません!」
西川「なんで?」
西川「でも、いろんなパターンあるじゃん、今さ」
田中「れいな的には、れいなだけですよ、取材とかで遠回しに言うけど、れいなは、アイドルっぽいバンドがやりたいんです。なぜなら…」
西川「あー!もうさー…」
田中「西川さん!西川さん!」
西川「寝ていい?」
田中「今はですね、モーニング娘。のれいなを応援してくれてたファンの方がたくさん見に来てくれてるんですよ
西川「分かるよ」
田中「やけん、いきなり「おい、てめーら行くぜ」みたいなこと言われると「えっ?」ってなるじゃないですか。やっぱり「行くよ行くよ」(筆者注:アイドル風に)って
西川「でもさ、田中れいなはバンドをやりたいと思って出たと思ってるわけ。ま、今初めて、会社から言われてやってんだなって
分かっちゃったからあーそうかってあるけど、でも、ほんとは、我の強い田中れいながどんなバンドやるのかにみんな期待してたわけ」
田中「あー。でも、れいなはそれを求めてるんですよ」
西川「ほら(コメントで)ファン信じてくれって言ってるよ」
田中「いや、だって、そうやって言うじゃないですか。よく言うんですけど、モーニング娘。っていっぱい新メンバー入るじゃないですか、若い子とか。流れれば流れますからね、すぐ、ファンの方
西川「せっかくこのメンツ集まってくれてるから、せっかくなら、みんなが活きるバンドにしたほうがいいなと思う。それがバンドだもん」
西川「これがいいって言われたからやろうよとかじゃなくて、みんながやりたいこととかもっともっと言い合って、例えば、二人がデモ作ってきたら聴いてあげて」
田中「聴くだけ聴きます
西川「ダメだ、ダメだー、もうダメだー、もう」

いま来てくれているお客さんはアイドル・モーニング娘。時代の田中れいなファンがほとんどだから、路線変更できない、理由は「ファンは若い子にすぐ流れるから」。

西川貴教の言葉じゃないですが、こんなれいなは見たくなかった。正直言って、これ、心底ダセーと思います。ロックでもないしアイドルでもないです。新メンバーに流れるようなモーニング娘。ファンは、そもそも最初からLovendoЯのツアーに来ないです。LovendoЯが勝負するのはそこじゃないし、そこで勝負しても端から勝ち目ない。

れいなって、卒業コメントでも自分のことを「ヤンキー」とか「問題児」とか自称してますけど、それって格好(服装や髪の色)だけの話であって、実際の本人は小心者で会社の決めた枠をはみ出さない、完全なサラリーマンだったんですよね。これまでもれいなが繰り返しネタにしてきた「会社に逆らったら人生終わりかけた」というのは「加入当初に髪型の指示にさからったら後列になった」というだけの話ですし。
このへんに関しては、つんく♂が指摘するとおりだと思います。

あいつは顔はヤンキーですけど、心は優等生なんです。そこがあの子のギャップというか、自分を苦しめてたところなんですよね。で、それを10年間やり続けてしまった。本当の不良だったらまた扱い方も違っただろうし。やっぱり卒業していった先では自分で作った田中れいな像を本当に壊していってほしいなっていうのが、僕の希望なんですけどね。もうちょっと楽しみながら……サボるという意味での楽じゃなくて、もっと楽しんでもらいたいなという気がします。
ナタリー – [Power Push] モーニング娘。「ブレインストーミング / 君さえ居れば何も要らない」特集 (6/6)”

(さすがによく見てますね)

ロックでもない、アイドルでもない、田中れいなは何だ?

しかしこの『ぴあ』のインタビューを読んで、少し印象が変わりました。

――男性の曲をツインボーカルが華やかな振りで魅せるのも、LoVendoЯらしさのひとつだと思いました。

田中: でも、う?ん。そこ、けっこう迷ってるんですよ。LoVendoЯを始めた当初はステージで踊らないなんてあり得ない、お客さんに失礼すぎるって思いが強かったんです。モーニング娘。を引きずってるところがあったから。だから自分で振付を考えたりしてたんですけど、でも最近はだんだん踊らなくてもいいのかなって気持ちにもなって来て。

――それはどういう心境の変化ですか?

田中: 自分たちのライブ映像を見てて気付いたんですけど、バンドの場合、その場で沸き上がってくる感情に任せて動いたほうが伝わるのかなって。でも一方で、振りのあるバンドってあんまりないから新しいかもしれないかなとも思うし。ぶっちゃけまだ「LoVendoЯはこんなスタイルのバンドです」というのは探り中です。
LoVendoЯインタビュー[チケットぴあ|チケット情報・販売]”

これまでのれいなは、会社のしかれたレールにのっかって、ファンの求めるアイドル像を実直にこなしてきました。それはそれで立派なことだし、救われたファンも大勢います。

でも別会社に出向して新しい業界に配属された以上、そこで結果を出していくしかないんです。でもこのインタビューを読むと、ようやくれいなもそういう環境の変化と、自分の成長の必要性に気づき始めたように見えます。

僕らはまだ夢の途中、LovendoЯもれいなもそうなんだ、と。LovendoЯの今後は、田中れいながどこまで「自分」をぶち破れるか、そこにかかっていると見ていいでしょう。

(文=宮元 望太郎)

前のページ 1 2

スポンサーリンク

“田中れいなには失望した、しかし… 来るか?”ガールズバンド戦国時代”!” への13件のフィードバック

  1. avatar アライブ名無しさん より:

    ベイビーメタルではなくベビーメタルだと何度言ったら

  2. avatar アライブ名無しさん より:

    田中はサラリーマンすぎて薄っぺらい、だから響かないんだよな。
    Buono!みたいな路線が今は受けるだろうな。

  3. avatar アライブ名無しさん より:

    れいなは自分の歌はまだまだだって話してたからこれからに期待したい!

  4. avatar 宮元 忘太郎 より:

    ※1
    あっそうだ
    ベイビーだったらヘビーメタルの洒落にならないもんね

    ※2 ※3
    サラリーマンとしては、本社の出世コースからはずれて子会社に出向した形なので
    新天地で頑張ってほしいものです。

  5. avatar アライブ名無しさん より:

    アイドルからロックバンドへなんてそんな簡単にはいかない。
    らぶおんで卓偉が言ってたとおり時間が掛かるし時間が解決すること。

  6. avatar アライブ名無しさん より:

    単純に、ライブに来てくれる客が娘。のときと比較にならないほど少ないので、
    現実を知ってショックを受けたのでは。
    彼女の成長は時間が解決してくれると思います。

  7. avatar アライブ名無しさん より:

    れいなの発言というのは実は無自覚の深い洞察が表現されていると自分は思う。というのは、バンドという形態が今ではすでに古臭くて、モーニング娘のような歌って踊ってMCでも笑わせる、といった難易度の高いエンターテイメントと比べると、ただのバンドのパフォーマンスというのはアホに見えるときが多々あるからだ。ロックバンドが世界的に衰退してダンスミュージックが隆盛なのも、そんな昔ながらの「バンド幻想」のようなものがとっくに崩壊したからに他ならない。
    ボーカルがダンスも出来ず、間奏になると手持ち無沙汰に客をただ煽る、楽器隊は髪の毛振り乱すくらいが関の山、MCでは「おまえら乗ってるかー」みたいな定型文を叫ぶだけ。れいなは実際にバンドというのをやってみて、あまりにも楽だったり面白くなかったりという「体験」をしっかり得たからこそ、現在試行錯誤してるし迷ってもいるのだ。
    れいながバンド活動に同意したのはゴールデンボンバーを好きになっていたからだろう。それはバンドというものに対する「誤解」だったわけだが、だからといってただのスカしただけのビジュアル系バンドよりも、ゴールデンボンバーの踊りもあって笑いもあるパフォーマンスの方が、金の取れる真のエンターテイメントである、というれいなの直感には自分も同意するものである。れいなはライブハウスで後ろの客が見えないからとファンを座らせてみたり、バンドやバンドのライブにおける「常識」を知らないがこその革新をやってのける可能性がある。れいなの「無知」はむしろ武器になるかもしれない、と自分は思っているし、筆者や西川氏の言うようなバンドに対する固定観念をラベンダーが踏襲するというのなら、逆に自分は今後のラベンダーに対して興味を失っていくだろう。

  8. avatar 宮元 忘太郎 より:

    ※5
    そもそも「バンドをやる」というの自体が彼女から自発的に出てきたものじゃないわけですからね。

    ※6
    それは大いにあるでしょう。

    ※7
    れいなの発言は無自覚な…「深い洞察」というより、直感的な本質に触れる場合が多んじゃないかな、と。
    「王様は裸だ」と気付けるけど、気付いても「言っちゃまずそうやけん言わんとこ」と空気読んじゃうタイプ。

    別にステレオタイプなロックバンドのスタイルを継承しなくてもいいけど、「会社の言うことは絶対なんで」と言ってるような社畜精神のままじゃ、ゴールデンボンバーのマネすらできないでしょう。
    革新的なことができるかどうかは、結局本人の成長次第だと思います。

  9. avatar アライブ名無しさん より:

    ※8
    「会社の言うことは絶対なんで」と自虐交じりに事あるごとに外で発言できる分だけでも24歳にしては反骨精神ありありに見えるんですけどね。
    しかし「深い洞察」よりも「直感」だけというのはその通りです。

    そして「深い洞察」の方は我々がするべき話だと思います。

    私が言いたいのもそっちの話でして、れいなのバンド活動における本能的な態度や発言から気付かされる事が多々あったので、※7のような内容を書かせて頂いた次第です。
    そもそも西川氏は朝倉大介氏と組んだユニットで当てましたが、あれは本人が本当にやりたかったことなんでしょうか。彼も下積みが長いと聞いてますし、売れるためには自分の意を100%貫くことなんて出来るはずがなかったでしょう。そういう大人の事情を受け入れた上でなんとか自分の色を出そうともがく、それが芸能に携わる人間共通の課題だと思います。
    そこから考えれば今の段階で田中れいなに失望されるのは早すぎるし、あまりにも酷だと感じたわけです。
    例えば、れいなが顔だけで選んだために偶然ツインギターになった編成は面白い。リズムとリードだけではなくウィッシュボーンアッシュのようなツインリードのリフでギターでハモる女性バンドというのはかなり珍しいと思います。そのような可能性を感じさせる部分にも言及して欲しかったし、西川氏のお笑いを意識したトークにファンの側が振り回されているように見えるのもどこか滑稽です。もちろんまだオリジナル曲に良いものが少なかったり不安の方が大きいのも事実ですが、やはりこのようなファンサイトで足を引っ張るような「社畜」のひと言で切ってしまう書き方には不満を覚えてしまいました。まあ今後メジャーデビューしても何も変化がないのなら私も失望するかもしれませんが、まだ見極めるには早過ぎるでしょう、といった感じです。

  10. avatar 宮元 忘太郎 より:

    確かに、本当に「社畜」だったら「これでロックのお勉強をしようとみんなで話し合って…」とか言うかもしれませんね。
    ただ、最後まで読んでいただければおわかりいただけるかと思いますが、本稿では「社畜」の一言で切って捨てて失望した、で終わっているわけではありません。この最新インタビューがあったればこそこれを書こうと思ったわけで、本当に失望しただけで終わっていたらこれは書かなかったと思います。

  11. avatar アライブ名無しさん より:

    というか、本当に「自分たちのやりたいこと」をやってデビューし、その路線を貫いたガールズバンドなんて、いないよ。自分の意志でやってる=ROCKという幻想があるだけで。寺田恵子だって、会社から着せられたキャラを脱したくてソロになったわけだし。

  12. avatar アライブ名無しさん より:

    ひとつだけ。
    「会社の方の言うことは絶対」発言はメンバーを、
    ひいてはファンを守るためのものだったと思う。
    あの流れでそのまま話していたら
    今やってることを否定してしまうことになるから。
    やりたくもないことをやらされていますと言うことになってしまうから。
    「会社の方の言うことは絶対」という言葉選びが誤解を生んでると感じるけど
    社畜どころかファンを第一に考えてるからこそのことだと思う。
    そこにとらわれ過ぎてる感は否めないけど、ちゃんと成長できる人だと信じてるから
    これからも見守っていきたい。

    • avatar 宮元 忘太郎 より:

      改めて見返すと、確かにそういう意味もある場面かと思います。田中さんがそこまで意図して発言したのか、ある種の嗅覚で「この流れはやばい」と感じて強引に切り上げるためにああいう言い方をしたのかはわかりませんが。
      今後の成長を見守りたい、とは私も心から思っています。

コメントを残す